ビバリーヒルズの用心棒

守るものがよく分かっていない

俺は誰かになれない

行きつけの洋服屋さんが、松山に一軒だけある。

「各ブランドとも、アイデンテティーは保ちながら、今年共通しているのはクリーンなイメージ」といったお話を聞きながら、2時間ほど過ごし店を後にした。

 

 ここでの買い物の後はいつも、惨敗したような気分になる。

なぜか。服の買い方において「モノしか見ていない」ということを、突き付けられるからだ。女性は「あ、これかわいい」「なんとなく、いいな」といった、ノリで買い物してるにもかかわらず、はずさない。自分のことを穴が開くまで考えて、どう見せればいいのか分かってるから。

 

僕はそれが出来てない。自分のイメージをうっすら分かっているつもりなのだけれど、ひょっとすると所有欲ベースで買い物をしているのかも。モードの服を試着もせずに、これ着れないわー、こっちのスタンダードな服を着ればこうこうできそう...という妄想だけを膨らませ、ベーシックなものを買ってしまう。それは自己満足を満たすだけの買い物なので、気分の高まりも一瞬。同じことを繰り返す。諸行無常の響きあり...Babourを長いこと着てても血にも肉にもならない。ガマン強いだけ、ってことなんだろうな。

 

ファストファッション、自分の好きなブランド、百貨店のパパたちのブランド。色んなものを見よう。あとは、白と黒のバランスに気をつける。それが今の気分だ。